ここのところずっと卒業研究で研究室に缶詰、泊まり込みだったのでいい加減からだがなまったところに野球の練習のお誘い。
が、今日は雨のせいで野球の練習はお休み。
しょうがないから、某バッティングセンターで期限が今日までの回数券を全部換え(期限切れはもったいないですもんね)
計120スイング。疲れたよママン、と言うところでコンビニによってマガジンを読む、
そんなスクラン♯195w
のっけから凄いセリフから始まった今回。
前回の話から何か引っ張ってきたというのはやはりありませんでしたが、ある意味それ以上だよブラザー。
以前より美琴は素の部分をさらけ出し、砕けた付き合いが出来ているようです。
さて、美琴は相変わらず凄い、行きつけのバッティングセンターではホームラン。
ちなみに多分あんま行ったこと無いのに140kmまで行ける麻生もさりげに非凡なのですが相手が悪かったですw
ダメダメじゃん!とは天満の弁ですが、その昔ねこかぶってた美琴にダメ出ししたのもやはり彼女たちでしたw
敏感だけどよく分かってない天満、結局全部知ってるんじゃないかという晶はおいといて
愛理は一つの写真から何かを感じ取ったようです。
愛理(花井君って規律とかには厳しいけどお酒は飲むのよね・・・)ちげえw
花井がお酒だけはO.K.なのは周りの環境に寄るところが大きいでしょうね。
アニメではなぜかエロDVDにもこっそり興味を持つキャラにされてましたが。
励ましメールを彼女らしいやり方で送るお嬢。
こういうときのお嬢は好きですね。
朝、麻生と鉢合わせてしまう美琴。この二人が元のクラスメイトの関係に戻るのはもう少し時間がかかりそうです。
ラストは麻生と菅の青空青春トーク。
「好きだったんだ 本当に」
せつないな麻生。
そんな麻生にぴったりな綺麗なバラードが。(イヤな予感の人はスルーw
聖飢魔Ⅱの「エガオノママデ(作曲:Sgt.ルーク篁3世)」を送りましょう。
元気出るよ、マジで。
・・・・・と、普通ならここで終わるところですし、多分今回の話もさらりと流す程度でしょう。
が! うちはアソミコブログ。まだまだ終わりませんよ?
というかアソミコについて色々書こうと思ってたんです。
長くなるから小出しにしようと思ったんです。
ところが、
小出しする前に終了っ・・・!wてわけで
今日で全出ししちゃうぜブラザー!?ちなみに書いてたら凄い量になちゃったので(汗
その辺はご容赦をwどっかで俺が書いたような書かないようなですが、
麻生と美琴が順調にデートしてる様子なんて9P使って描いても、ぶっちゃけマンガとしては面白くないわけです。
俺はうれしいですけどね。スクランは片思いが連鎖してぐるぐる回すマンガですから永山×田中のように小ネタで出せないなら成立後はフェードアウトするしかないのです。
そんなわけで、描かれないのは特に大きな動きがなく順調である様子。
もし次に描かれるとしたらそれは
1.完全成立時(何を持って完全というかはまあ微妙ですが
2.破局時もしくはそれに近いトラブルしかないと思っていました。もちろん俺は1を期待していたのですが、来てしまったのは2でした。
いつか、何となく駅前の屋台のラーメンを菅と二人ですする麻生の後ろ姿を想像してしまったのは、今日のこれを感じてたのかも知れません。
そういえば、ごく一部にあるのが
小林先生がアフレコに遊びに行きすぎて声優さんの影響を受けちゃった説とかw
いやそんなんないと思うけどさw
花井×美琴推しといえば何と言っても清水さんと生天目さん。
ウララン(勝手に命名w裏スクランのことっすよ)
やらラジオやらあちこちでご一緒しとりますので結構影響受けたとかどうとか・・・まあ普通に読者の声で路線変更しただけだと思いますけど。
そこんとこどうですかしみずさ~~~ん?
いやまあ
こんな辺境ブログにはいらっしゃらないでしょうけどね・・・。
真偽は分かりませんが、
関係者は感想ブログは見ないという鉄則?があるとか。
なぜかって、要するに、色々頑張って苦労して作った作品があれこれ好き勝手文句つけられてたりすると、やっぱ参考になる面もあるかも知れませんが、基本的に好き勝手言うので(俺も結構そういう時ありますしね)そ「人の苦労も知らないで好き勝手言ってるなこいつ~」というかんじでむかつくからじゃないでしょうか。多分。
そんなわけで、そういうのを見るのは少し離れた位置にいる方々の仕事・・・。
ということだと勝手に解釈してるのですが関係ないかな?それとは。
そういえば、アソミコは元々小林先生の描きたいものだったていう話を聞いたことがあるんですけど・・・・これは俺の思いこみかな?
いかんせんそれを証明するようなものは何一つないですからね、多分。
って話それすぎwそろそろ本題に入るぞブラザー?
麻生、美琴、花井の順で行ってみるか。
まずはやはり麻生ですね。
美琴のセリフにもある通り何となく気を使われてたとは感じていたようですが、麻生は
美琴が本当に好きだったからこそ、身を引いたのでしょう。
不器用な男です。
そして漢です。
ただ、これ別の見方をするならば、彼の独り相撲でもあるんですよね。
美琴はそれを望んでいなかったわけですし。もちろん、麻生が美琴を想うほどに美琴は麻生の事は想っていなかったでしょう(後の♭で美琴も本気で好きだったことがわかりました。)
しかし、悪いヤツじゃないし付き合ってみるか、くらいから始まったアソミコ。最近は麻生とならいい関係を築く事が出来る。それくらいの気持ちは彼女にもあったのではないでしょうか。多分。
恋愛とはそんなにきれいごとで済ませられるようなものでもありません(超偉そうな馬鹿侍・・・
グチグチかたっといてお前はどうなんだよ!?
という話になりますが
俺は高校時代は残念ながらこういう経験ないです。
学祭で仲良くなった他校の娘はいましたが(いや、いっとくけどナンパとかじゃないぞホントに
それはそこで終わり。
メアド交換しようとその娘に言われたときには
俺はケータイ持ってなかった自分にスイングDDTかましたかったですよw初恋愛は大学行ってからですが、こちらも付き合ってたら、だんだん周りが忙しくなり
気付いたらほぼ自然消滅という某留学生軍団のような扱いにw
時に二年の秋のことでしたw
そんなわけで彼女が男と話しててどうのこうのというのは無いんですが、でもそれって自然な感情でしょう。
行き過ぎるとやばいですが。
彼が身を引いたのはほぼ、縦笛の絆に自身の限界を感じたと言うところにあるとは思います。
正確には
美琴とだんだん距離を近づける事が出来るようになったが、彼女との距離が近づくにつれ、より鮮明に花井と美琴の関係を見ることが出来るようになり、そこに自分の限界を感じた、ということかな。
同時に、花井との関係のことは分かった上で付き合ったはずなのにいちいちそれに対して少し黒い感情を抱いてしまう。
そんな自分に嫌悪を抱いた。こんな所も意外とあるのではないかと考えるのですがどうでしょう。
別にそれはある程度ならば嫌悪するような感情でもありませんし、恋愛などきれい事だけで行くわけもありません。
しかし、これは今まで
女の子に特に興味を抱かなかった高校生・麻生広義が初めて経験した大恋愛なわけです。
そう考えると彼がそういう感情を抱く自分がイヤになってしまうのも、花井と美琴の関係を見て壁を感じてしまうのも仕方の無かったことなのかも知れません。
そう言う意味で彼の引き方はある意味「らしい」とも思えるわけです。
賛否両論あるとは思いますが、ここは素直に、美琴を想って自ら身を引いた麻生の決断をたたえたいです。
ただ、ちょっと早い様な気がします。クリスマスに告白?したなら、付き合ってまだ二ヶ月です。
まあこれはマンガ内の都合って事でアソミコを締め、始まるかどうか分かりませんが、新しいことを始めるならこのタイミングしかなかったのかなと思ったり。
これもまた青春です。
マンガということを考えると少し違うかも知れませんが、
花井や菅にあれだけ後押しされて勇気を振り絞ってクリスマスに突撃しそれなりに付き合い、それでもやはりダメだった・・・。
そういうことは実際ある話ではないですか。
今回の話を小林先生がどれほど前から考えていたのか。
クリスマスの時に漠然とか、それとも最近路線変更したのか。
あるいは、なんらかの外的要因?なのか(アニメの方の路線変更を考えるとあながちなくもないかな?なんて思ったり)
憶測ならば色々出来ますが、一読者の俺にそれを知る術はありません。
しかし、結果的に見て今回の話
残念だが、らしいといえばらしい結末だったのではないでしょうか。
また、
正直ここまでハッキリとした描写が来るとは思っていなかったのでちょっとビックリでした。
失礼な話ほぼ全部曖昧気味で終わると思っていたので。
狙ってやったのか、それとも天然か、相変わらずよく分からない小林先生ですが、冷静に見るならこの締め方は見事だったのではないでしょうか。・周防美琴やはり花井とは連携も抜群、というか普段の彼らの道場でのやり取りなどはまさに恋人同士あるいはそれ以上といっても過言ではないような感じだった様な気がします。
そこまでの仲でありながら、それでも恋愛感情はお互いにほぼ皆無、というある意味異常な関係でもあったわけですが、
美琴にしてみれば、それは長年に渡って続いた全く矛盾のない関係だったわけです。
おそらく美琴もある程度の男心は理解していたでしょうから、あまり他の男と仲良くするのは良くないかな~~、くらいは思っていたでしょう。
が、花井は別っ・・・!
ところが、今回その
このまま行けば永遠にお互い異性を意識しなさそうな幼なじみの関係に石を投じた男がいたわけです。多分。
美琴と麻生がどんな会話をしたのか、それはだいたい想像できるものの確定する事は出来ません。ただ、少なくとも麻生が別れを切り出した本当の理由について何となく気付いたふしもあるのではないかと思います。
今回の件で美琴は自分が何の矛盾もなく感じていたその関係の異常さを少し意識するのではないかと思います。
それがいずれ恋愛感情につながるのか、それともまた他の話に行くのかはこれまた分かりません。
・花井春樹八雲に対しては、うっとうしいストーカー。最近そうでもないですが。
ま、そんな事は置いておいて、そんな花井ですが、
美琴に対しては超千里眼を発揮します。漢です春樹。
おそらく今回も、
美琴が何も言わなくても彼はそれと察するでしょう。文化祭の時や愛理と喧嘩したときのように彼なりの気遣いを見せてくれるでしょう。
美琴が上に書いたような状態になっていたとすれば、そのとき美琴はどういった反応を見せるのか、それもまた興味のあるところですが・・。
関係ないですが、
一番ベタベタすぎて勘弁して欲しいのは
麻生のところに問いただしにいって逆に色々いわれて言い返せない自分に気づいてしまうというどこぞのベタドラマに出てきそうな展開ですw
いや、今時こんなのやらないと思いますけどね。
というよりも
こういう時の花井は美琴第一ですので、
もし美琴がその事をいつまでも引きずるようならば彼ももう一度動くでしょうが、そうでもなければ静観ではないかという気もほんのりします。
・サラ・アディエマス 別に彼女は麻生に好意を持っていこそすれ恋愛感情はないでしょう、多分。
麻生も麻生で、美琴の事はまだ引きずってますし、あっちダメだったからこっちとかそういう男でもないでしょう。
が、やはりサラがからかい混じりに彼女なりの慰めを見せてくれる回が一回あったらな、とも思います。
・結城つむぎ 成立し、順調ながらも相手を想うあまりに自ら身を引いた麻生。彼とちょうど対称の位置にいるのが彼女です。クリスマスでは心をおられたに見えた彼女ですが、むしろ想いは強くなり、あきらめる事なく、待つ。
彼女のセリフ「好き 本当に」と
麻生の「好きだったんだ 本当に」がまた対比になってるんですよね。
でも、これくらいの執念がなければあの二人の間に割ってはいるのは無理そうです。
つむぎにしてみれば、今回の麻生の半分美琴の背中を押すような別れ方(おそらくですが)はマイナスでしょうね。
さて、以降の話。
・結局縦笛は成立するか?アソミコが終わった=縦笛成立ではないんですよね。当たり前ですけど。
別れたのが二月末、もう残された時間はわずか1ヶ月。
美琴はまだそれほど深く麻生の事を想っていたと言うわけではなさそうですし、周りが考える暇与えないくらいのドタバタ度ですから立ち直るのもわりと早いのではないかと思います。
が、立ち直って幼なじみの関係に終止符を打ってつきあい始めるまでに1ヶ月で行けるかというとちょっと無理じゃないか?と。
ただしこれは通常の麻雀の場合だ・・・!
(↑鷲巣様風に)マンガですからね。
作中で一ヶ月でも、実時間で3ヶ月も経てば「この前」というイメージは無くなります。
ついでに言えば、先ほどもいったようにあの二人ですのできっかけがあれば一気に行っちゃう可能性もこれまたなきにしもあらず(あくまで可能性の問題)。
ついでに言うと、俺は以前書いたように「そのままお約束で二人がくっついちゃうのはやだな。」と書いたわけですが、ある意味今回の話ってその枷を取っ払った話でもあるんですよね。
もうちょっと動きそうなのでこの辺も注目か。
結論
劇中での成立はなさそうだが、今回の話なども含め、人によっては未来での成立が見えるような形で終了?何が起こるか分からないのがスクランですので、
アソミコが復活することもまあありえるっちゃあり得るんです。
もう残り一ヶ月ですけどね。
多分上のような感じになったとしたら俺の場合さらりとアソミコってるでしょうしね。
とりあえず、
次回は誕生会にヒゲを誘おうと奮闘する愛理とかそんな関係ないのが来たりしそうですがw
もっともここで書いたことも結局は推測の域を出ません。
答えは神と作者のみぞ知るってやつですね。
と、
ここまで思いつくままにつらつらダラダラ書き下してきたわけですが、やはりまだ何かモヤッとしたものが残りすっきりしません。
よく考えたらマンガですよマンガ。娯楽の為、楽しむための読み物です。その展開でこれほどまで一喜一憂しアソミコが別れたらへこんで色々考え込んでしまう・・・。
2002年、マガジンに連載開始した時から4年休まず読み続けてきましたが、
改めて「俺ホントに、徹底的にスクランにはまり込んじゃったんだな」と思い知らされた回でもありました。
さて、俺が勝手にへこむのはいいのですが、
こんな終わり方では湿っぽくていけません。最後に
ふと思いついたバカ小説を投下しときます。いつも俺が書いてる感想を読めばお分かりと想いますが
文体などめちゃくちゃ、表現力もクソもあったものではありません。ついでに若干キャラ変わってるヤツもいます。
そんなわけで見たくない人は見ない方がいいかもしれません。かなり頭悪い話ですからw
しかし疲れたわ。
久々にすげえ量書きましたw見て後悔してもしりませんよ?
↓
男道「菅のヤツ、どういうつもりだ?」
麻生広義はそうぼやいた。
彼が周防美琴と別れてから数日。
自分から身を引いておきながら、暇なとき、気がつくと未だにその事を考えてしまう自分に軽く嫌悪感を抱いていた午後の休み時間。
そんなとき、菅がそれを察してか察せずか声をかけてきたのだ。
「どうだアソ、明日遊ばねえ?」
「明日か?」
明日は土曜だ。とはいえ学年末の試験も近づいてきている。
そろそろあまり遊んでばかりいる場合ではないような気がする。
しかし、気分転換になればと思い、また菅もおそらくそれを狙って声をかけてきてくれたような気がした。
ここは素直にその好意に甘えよう、そう思った。
麻生が承諾の意を示すと、菅は勢い込んで明日の予定をまくし立てた。
「じゃあよ、まず駅前のラーメン喰おうぜ!」
「駅前? ああ、お前が見つけたとこだっけ?」
菅が最近見つけた屋台のラーメン屋なのだが、これが絶品らしい。
美琴と別れた後も、菅はここに誘ってくれたのだが、残念ながらそのときは店はやっていなかったので、代わりにそれまで二人でよく行っていた行きつけのラーメン屋でラーメンをすすったのである。
「そうそう、ラーメン喰ったら隣町でも行こうぜ、集合は12時くらいで・・・・あ、そうだ!ラーメン屋行く前にここ寄ってきてくれよ。」
そういって菅は一枚の地図を差し出した。
その地図には星印のマークが一カ所ついていた。
「お前、いきなり何だってんだよ?意味わからねえぞ。」
「いいからいいから、今のお前に必要な物がそこにあるからよ。」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
で、時は土曜日午前11時半ごろ。
その地図に従いながら歩いているわけである。
その場ではその後授業が始まってしまったので、それほど追求しなかったが、そのときのうれしそうな菅の顔を思い出すと、何となくイヤな予感がしてくる麻生であった。
「と・・・ここか?・・・・ビデオ屋?」
麻生がたどり着いたのは、やや古めの店。看板には
『レンタルビデオにし』と書かれていた。
「ここは確か・・・」
麻生が記憶の糸をたぐるより早く、戸を開けて中から現れた者がいた。
「待っていたダスよ、麻生君。」
独特の口調とずんぐりとした体型、2-Cのクラスメイト、西本願司だった。
「西本?そうか、ここはお前の・・・」
麻生は西本とはそれほど話した事はなかったし、特に親しいわけでもない。
西本が、たまに男子を集めて怪しい会議を開いている事も、いつの間にか親友の菅がその中で重要なポジションをになうようになっている事も、何となく知ってはいたが、彼自身そういう事に興味もなければ参加する気も起きなかったのである。
しかしなぜ菅は自分をここに?
ますます訳が分からない麻生に答えるかのように西本は黒い包みを持ってきた。
「コレを持っていくダス。」
西本はそう言って包みを差し出した。中には・・・まあ予想通りのものが入っていた。
「お前・・・さらりとした顔でこんなもんよこすなよ。」
麻生はあきれてしまった。
西本にとって、自分はたまに話をする程度のクラスメイトでしかない。
そんな特に親しくもない自分に平然とした顔でエロDVDを差し出すとは・・・。
「何を言うダス。今時の高校生、このくらいは普通ダス。
そんな堅いのは・・・、と、それはいいダス・・・、とにかく持っていくダス。」
西本は一瞬、自分の大事な娘達を連れ去った規律に厳しい眼鏡の男を思い出していたが、菅からちょこっと事情を聞いた彼は、今麻生の前でその名前を出すのはまずいと慌てて口ごもった。
「??
とにかくいらねえよこんなもん、じゃな。」
麻生はもう付き合ってられないとばかりにその場を去ろうとする。頭の中ではこんな事企んでたのかあのバカ、と彼の相棒に文句を言っていた事だろう。
・・・その時だった。
「麻生君!!!」突然の西本の一喝。
その迫力に思わず麻生は後ずさってしまう。
そういえば、今でこそ「仏の西本」とか、あげくには「エロソムリエ」とかしょうもない称号で呼ばれているが、中学時代、彼はかなり荒れた生活を送っていた、そんな噂を麻生も聞いた事がある。
真偽のほどは定かではないし、麻生自身、所詮噂だろうと思っていた。しかし今の西本のこの威圧感をみているとあながち嘘とも言い切れない・・・そんな事をふと考えた。
「ワスも、
菅中尉も、正直こんな事でしか力になれんダス。
他のやり方は知らない男ダス。
でも、
菅中尉は君の為に、
一昨日徹夜でワスの娘達300人の中から必死でこの5枚を選んだんダス。
そんな彼の心意気・・・汲み取ってやって欲しいダス・・・。
何も言わず受け取って欲しいダス。」
「・・・・・・。」
麻生はあきれ半分、驚き半分に立ち尽くしていた。
(あいつ、昨日やたら居眠りばっかしてると思ったらこんなバカな事してたのか・・・つかなんだよ『中尉』って。)
親友の為に徹夜でエロDVD選びなんてアホにもほどがある。しかし、そんな形といえここまで自分を心配してくれている友がいる事が今は心地よかった。
もちろん普通に冷静に考えればそんなことは無いのではあるが・・・。
そこは話の都合というヤツである。
麻生にしてみればやはりそういうモノは無用の長物であるし、まして知り合いからそれを受け取るのは抵抗があった。
しかし、今ここで受け取らないのは菅と、そしてそれほど深い仲でもないのにここまでしてくれた目の前の男に申し訳がないような気がした。
まあやっぱり変な錯覚を覚えていたのかも知れないが。
「・・・分かった、それ、受け取るよ。 ありがとうな。」
「おお!良かったダス!
この娘達も麻生君になら幸せにしてもらえるダス!」
「気味悪い事いうなよ・・・じゃあな、菅が待ってるんだ。」
そう言って扉を開け外に出ようとした時。
「・・・麻生君。」
不意に西本が麻生を呼び止めた。
「なんだよ?」
「君のような逸材が入ってくれたら、まさに100人力ダス。」「へ?なに言ってんだ?」
よく分からない事を言い始めた西本を麻生は怪訝な顔で見つめる。
「
君の為に特別に『大佐』の位を空けておくダス。 気が向いたら、いつでも門を叩くダスよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
麻生は黙殺して西本家を後にすることにした。
(全く何が大佐だよ。あいつはあれしかないのか?)
(・・・しかし、これどうしよう。)
彼らの心意気を無駄にしない為にもらったが、正直コレをどうすればいいか悩んでいた。
(参ったな、菅とラーメン喰ったりする約束なのに・・・。)
さすがにコレを持ったままあちこち歩き回るのは気が引ける。というよりコレ自体菅の差し金なのだ。
こんなものを持ってノコノコ出て行ったらどうなるかは火を見るより明らかだった。
といって、自宅に帰っては約束の時間に間に合わない。
約束に遅れる、ということは彼の信念に背く事だった。
(しかたない、バイト先にお邪魔して隠しておくか。)
麻生のバイト先、茉莉飯店ならば駅に近い。
勝手知ったるバイト先とはいえ、他人の家にこんなものを隠すのは気が引けるが、他に思いついた方法はなかったし、ちょっと寄ってコレを隠し、すぐ駅に行けば待ち合わせには充分間に合うだろう。
麻生は茉莉飯店へ入り、店長に、少し用があるからと中に入れてもらい、誰にも見つからなそうな所にそっとしまった。
(よし、ここなら見つからないだろう・・・て、なにやってんだろうな俺は。)
自分がやっている事のバカらしさに思わず苦笑しながらも、麻生はなんとかソレを隠した。
しかし
彼は知らなかった。今日、彼の後輩の留学生シスターが臨時でバイトをしていたことを。
彼は気づかなかった。後ろから『彼女』がそっと覗いていた事を。
「あれ?麻生先輩?
なにしてるんだろ?」続く・・・・わけねえだろw
う~~~ん、無駄に長いw
二つに分ける(記事とSSで)べきだったかなと若干後悔中w